建築概要
建設地:宮城県仙台市
用途 :工場
構造 :鉄骨造3階建て
床面積:1,235.24㎡
仙台市の工業団地に計画した鉄骨3階建ての工場です。団地周辺は殺風景な箱状の建物ばかりで閑散としていました。本計画で重要視したのは、この建物が今後将来にわたり団地のランドマークとしてあり続けることであると考えました。ここで働きたい、この建物でこんな凄いモノを作っていた!そんな感動を建物で表現するという事をテーマの軸に据え、全体のデザインをまとめています。
建設地:宮城県仙台市
用途 :工場
構造 :鉄骨造3階建て
床面積:1,235.24㎡
-----計画の当初は2階建てのご要望でした。数案のプランを検討しましたがなかなかしっくりこず、自分自身も筋道を模索していました。
もう少し床面積があれば・・・。
生産性や将来性を考慮すると要望されている大きさではどうしてもすぐに手狭になってしまう。思い切って3階建てにすればいいのではないかと思い立ち、直ぐに3階建てプランをご提案させて頂きました。階数が増えれば当然デメリットも発生しますが、それを考慮してもこのプランが最適だと思ったのです。幸いにも、お客様もご納得され、そこから一気に計画が進んでいきました。
計画地の周辺は殺風景な箱状の建物ばかりで閑散としていたため、本計画で重要視したのは、この建物が今後将来にわたり団地のランドマークとしてあり続けることであると考えました。風景の一部になるのではなく、風景をけん引していく必要があると感じたためです。ここで働きたい、この建物でこんな凄いモノを作っていた!そんな感動を建物で表現するという事をテーマの軸に据え、全体のデザインをまとめています。
昼景 夕景
工場は一般的に閉鎖的なイメージの建物が多いので、ランドマークとしてのエントランスとするべく、大きなガラス張りにして外から中が見えるような計画にしています。ガラス越しに社名がのぞき、その向こうに見学通路が配置されています。
エントランス前 エントランス
見学通路
使用する人の日常にいろどりを加えることが出来ればという想いから、階段の踏み面に企業カラーを配色してポップなイメージとしました。受付館銘板にはCLT材を採用し、材料の特色である3層の断面を見せるように計画しています。
階段室 館銘板 館銘板前
執務室は効率を高めるためにシンプルなデザインとしていますが、一部の壁面を全面開口にして、そこから望む景観が仕事の癒しになるようにしています。また、屋上スペースを様々な用途で利用できるように、手摺格子を設けず手摺壁にすることで、周辺の景色が蹴られ空のみが広がる空間としています。
事務室 屋上スペース
工場内は将来の増床スペースを確保し、ゆとりを持った広さを実現することが出来ました。
生産工場 生産工場
この建物は当社創立10周年に竣工したこともあり、一段と感慨深いものがあります。一人の建築家としてどこまで踏み込んでいけるのか、これからも日々研鑽していきながら、進んでいきたいと思います。